立派に見える僧侶の袈裟ですが

お布施の由来

布を施す、がお布施の名前の由来となっているのです。

インドの仏弟子たちは裸身で托鉢をするわけにはいきませんので、 サリーに似た布をまとっていました。 埃やチリから身を護り、熱風から体を保護しなければいけないので、 そういった理由から布をまとう必要もあったからです。 綺麗な布だとねたみや盗み心を誘発させるからと粗末な布を使いました。 一般の人達は白い布をまとっており、一般人と区別するためにも 捨てられた布や汚れた布を縫い合わせた布をまとうことが仏弟子のしるしと されたのです。 そして袈裟の色の由来にもあるように、人々に施された布を縫い合わせて 袈裟に使うこともありました。 この「布を施す」がお布施の起源で、人のためにすることを布施と言うのです。 暑いときにうちわなどで扇いで風を送る風施も、 困っている人にやさしい言葉をかける言施も、 優しい笑顔を与える顔施も、みんなお布施なのです。 日本でもお経をあげていただいた僧侶にお礼をすることを「お布施」といいます。 お布施というと金を包むということに思われがちですが、 もともとはそのような次元のものではないのです。 そして物や金銭だけでなく、気持ちがあるかないかでその意味も違ってきます。 これは僧侶に対してだけではありません。 他人に対して、自分で出来る限り誠心誠意で施すことがお布施なのです。